好きな本の話。
最近、渋沢栄一さんがフューチャーされていますが、実は何をした人か知りませんでした。
なのでこの際、代表的なこの本を読んでみました。本は様々でていますが 私は現代語訳版を
読んでみました。 やはり昔の方の日本語は 難しくて意味がわからないことも多く・・
この現代語版はとても読みやすく、思わずさらっと読んでしまいがちですが、本当に多くのことを
教えてくれるものでした。
幕末で日本の未来を見据え、グローバルな視点で日本の経済の礎を作った人、本当にすごい人がいたことに驚き、また今まで知ろうとしなかったことにも反省。
渋沢栄一さんは 江戸時代から昭和まで生きた人。ちょんまげの時代からスーツの時代へ。。
今の私たちには考えられないほどの社会の変化の真っただ中で生きてきた人です。
生まれは農家、その後武士になり、官僚になり、起業家となり、誰もが知っている有名企業を含め400社以上の会社の設立に携わった方です。
この「論語と算盤」という題名は 彼の信条を表しているのですが、「道理や道徳を守る論語」と「経済の成長」
この両方をバランスよく行うことで 日本がより豊かであり続けられる、と説いたのです。
道徳と経済成長 まったく真逆じゃないか、と思う人もいるかもしれません。
でも、道徳観がないままの経済成長を続けたら、誰かに損をさせることで誰かが儲かる ことが横行することになります。
誰かからかすめとっていく、盗んでいく、それが正しい資本主義の考え方になってしまったら、一部の人だけが莫大な富を持ち、国全体の豊かさにはつながらない。
それではダメだよ、というところに 論語の考え方を入れましょう、というものです。
資本主義一辺倒では 持続可能な経済活動はできない、やってはいけないのです。スーパーの袋をもらう代わりにエコバックにするだけでSDGsに貢献していると思っていたら大間違い。
まさに今の世の中 論語が足りない・・・ そんな風に思うのは私だけでしょうか。
これは 昨今のコロナ対策でも同様の流れがあります。
「経済で死ぬか コロナで死ぬか」
飲食店のかたたちは 度重なる緊急事態発令で 本当に厳しい現実を強いられています。
なんで飲食店ばかり狙われるのか、満員のスーパーやデパートの総菜売り場は 密も甚だしいのに。。
この問題について テレビでも 経済派、医療派に分かれて どちらが重要か話し合いされています。
でも どっちも大事なのはわかっているのですよね。 でも対立してしまう。
ここは対立する場合じゃなくて 両方ともバランスよく施策を考える必要があるのは正しいと思います。(まあ、これはまた別の回に回しましょう)
片方だけ優位にさせて突き詰めると、片方がないがしろになってしまいます。
経済優先にすれば誰かを踏み台にしてのし上がる弱肉強食の世界になってしまう。
道徳観だけではご飯は食べられない。
今だけのことを考えるのではなく、持続的に心身共に豊かな生活を営むことができる社会を作ること、
これが渋沢栄一さんが唱えたことだと思います。
これは今はやりのSDGsと同じです。
SDGs「持続可能な開発目標」 ・・・・ 今のことだけでなく、将来、または自分の子孫たちが安全で
安心して暮らせる地球を考えよう、というものです。
これを経済と道徳心という形で 社会を作ったのが渋沢栄一さん。
100年以上前の方なのに 時代の最先端をいってます。 今コロナ禍で不安たっぷりな私たちに生きていく上での道しるべを示してくれています。
今 この本に出会えたことに感謝したい。 そしてこれから広い視野で論語と算盤的思考で
社会に貢献した生き方をしたい、と強く感じました。
ぜひ いま 読んでほしい一冊です♪